MIZUKAN
National Association for Local Water Environment Groups
http://www.mizukan.or.jp



サクラマス、来年も待ってろよ!
(Eco 釣ーりズム in 鷹巣)
サクラマス、簡単には釣れないからこそ足繁く通う人が多い魚です。しかし、米代川で釣れる確率が高いのは6月1日の解禁日から1週間ほど。雨も降らず水温も高い17日、でも米代川ならと淡い期待とともに車は800km先を目指していました。

2005年6月22日 犬山清史(全国水環境交流会)


早朝の米代川で竿を振る。しかしあたりはいっこうになく・・・
いい川=釣りに適した川?
 男の子(モトも含めて)なら誰でも1度や2度はやったことあるのが「釣り」というもの。ミミズを地面から引っ張り出してのフナ釣り、夏休みの堤防釣り、溜め池でのザリガニ釣りまで。今でもそんな思い出を頭の隅においたまま休みになると出かけていく太公望も多いはず。そんな私もその一人。でもフィールで思うことは昔とはちょっと違ってきました。「こんな落差工があったらヤマメは遡上できないな。ネイティブじゃなくてこれは放流ばかりだな」とか「これだけ生活排水は入っていると渓流魚は難しいかな」とか。「でも単調な川でも堰堤の下の深場には魚がいるんだよな。構造物だからって責めるわけにはいかないぞ。そこからディープダイバーで魚を引っ張り出して・・・」なんて完全に釣りマニア+川マニアの世界。ゴミ問題、水質問題、釣り人のマナーなどいろんな川を見てきたからこそ単なる釣り師としてでなく「環境問題を考えた釣り師」として竿を振っている自分がここにいるのです。いい川=釣りの出来る川といっては単純かもしれませんが釣りをすることはいい川とは何かを考えるきっかけになるのではと思ったりしています。

きっかけは岩木山
 願ってもない話を聞いたのは4月初頭に開催された「水ガキ交流会 in 白神山地・岩木山」。水環境ネット東北から「3月のシンポジウムのパネラーに漁協の人がいてね・・・。鷹巣町漁業協同組合(以下漁協)は単なる放流事業や入漁料の徴収といったことだけでなく、積極的に魚が住めるような川づくりを行政と協働してやっていたり、市民に呼びかけてクリーンアップ運動を展開しているだよ。」との話を聞きました。米代川は雄物川、子吉川とならぶ秋田の三大河川の一つであるし、あの魚が釣れることで有名な川でもあります。とするならば行かない訳にはいきません。その場で今回の企画を持ちかけたのでした。

釣り三昧って結構ツライ
 それから2ヶ月たった6月17日金曜日。東北自動車道十和田ICをおりて国道103号を西へ。すぐに米代川が国道を縫うように流れます。この下流には一杯の魚が待っている、そう思うと早くポイントに着きたいと思うのが釣り人というもの。予定時刻より早めについたので米代川本流、支流と見て回ると釣れそうな雰囲気がプンプン。しかし今回は地域の方との交流や川を見ることも大事な目的。まずは鷹巣町漁協の事務所で開会式。漁協の取り組みやスケジュールなどを聞きますが、心はすでに釣り場に向かっています(漁協の方、ゴメンナサイ)。初心者コース2名とサクラマス狙い4名に分かれ、強者揃いの漁協の方おすすめのポイントに向かいます。
 ところがここで大きな問題が。解禁日からしばらくはコンディションがよかったのですがここ数日は雨が降らず、ちょっと期待薄とのこと。でも前の日に1匹あげたポイントということでがんばってみましたが結局誰にもヒットはなし。それでもすぐ近くで何度も魚がジャンプし、いることはわかったので翌朝に期待して1日目は納竿しました。
 2日目。多少ではありますが夜の間に雨が降り期待が持てる状況に。ウェーダー(胴長)はいて胸近くまで水の中に入りルアーをキャスト。するとまたまた魚のライズが。ここにはいるぞ!気合いも入ります。ミノーからスプーンへ、スプーンからミノーへ。カラーも変えてみますがいっこうにヒットせず・・・・、って釣り雑誌じゃありませんでした。結果としてはこの朝もダメ。でも川につかって朝から竿を振るのは気分がいいものです。
 気分を変えてこんどは支流の小猿部川の源流へ。里から山へ、30分近く走ってキャンプ場へ。ここで地元の皆さんがすばらしいランチを用意してくれていました。それはまさに米代川を喰らうと言った感じで、ヤマメ・イワナの塩焼き、イワナの雑炊、比内鶏の丸焼き、サクラマスの香り焼きなどなど。おなか一杯、幸せ一杯です。普段ならここでひとやすみですが今回は釣りツアー、じゃなくて釣ーりズム。熊も出るという渓流に降りてスピナー(ルアーの一種)でつり上ります。木が覆い被さり、釣りやすいポイントではありませんが美しい流れを堪能しつつ、渓流魚との戯れはなかなか体験できるものではありません。川自身の素質と漁協の努力ですばらしい釣り場となっていることに感動すら覚えました。
 そしてまた夕方は米代川へ。しかしまたまたノーバイト。やはり今回はダメなのでしょうか。水温も高いし、流れも緩い。でも車で800km走ってきてこのまま帰るわけにはいきません。さあ明日も4時からやるぞ!それにしても釣りってこんなにツライのかって思ったのは初めてです。当たり前ですね、毎日朝から晩まで釣りしてるんですから。とはいえ思えば1日中釣りが出来るんだから、こんな幸せなこともないですけどね。

結局来年も来ることに?
 翌朝、4時過ぎにいつもの現場に向かうと漁協の方が。なんとか1本は釣って帰って欲しいとのことでいつもとは違うポイントへ。朝もやが立ちこめる中黙々とルアーを投げます。しかし時間は淡々と過ぎてゆき、タイムアップ!「来年は是非とも解禁日に来て下さいね。」と漁協の方のお言葉。よし、来年は必ず来るぞ!2006年6月1日、木曜日だ。木金土日、来年は3泊4日のエコ釣ーりズム、企画中とのことです。参加希望の方はいまから休みをとっておきましょう。


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支流の小猿部川。木が覆い被さり、釣りはしにくいのですが。


スピナー(ルアーの種類)で釣れたヤマメ。美しいです。


米代川を喰らう!と2日目に開催されたバーベキューに出されたサクラマス。こんなの釣ってみたかった。


今回は鷹巣町漁業協同組合のバックアップをうけて開催されました。漁協の皆さん、ありがとうございました。