MIZUKAN
National Association for Local Water Environment Groups
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加治川の春

関東ではとっくに通り過ぎて行ってしまった桜前線。どこで足踏みしていたのでしょうかか、まだ新潟にいました。

2006年 4月17日 犬山清史(全国水環境交流会)


桜はまだ4,5分咲き(拡大)
加治川の春
新潟県新発田市を流れる加治川は、その川沿いの桜並木で有名なところです。とっくに行ってしまったと思っていた桜前線はやっとその足を新発田に踏み入れたところでした。私の訪れた4月15日はまだちょっと肌寒く、桜も4,5分咲き。それでも川沿いでお花見をしたり、治水記念公園では高校生のブラスバンドが軽快な音楽を奏でたり。♪I wanna be your popstarと口ずさみたくなる天気と音楽。桜の季節は本当に気持ちがいいものです。待ちに待った季節の到来と体が自然とリズムをとっています。

桜だけじゃない
加治川と言えば桜も有名ですが、サクラマスも名物のひとつです。ここ数年で一般に解禁されたサクラマスの遊漁(簡単に言えば釣ってもいいよとなった)。とはいえ、年間に100人の抽選、限られた区間、そして2万円という高価な入漁料。なかなか新発田に行く機会もないけど申し込んだら当たってしまい、思い切って申し込む事に。そして朝から川に立ち、竿を振りますが結局当たりはナシ。「そんな簡単に釣れるもんじゃないよ」とここに通うアングラー。でも対岸では魚が上がるのを見てしまってはやはり自分の腕が悪いと言わざるを得ません。今年は下流で工事をしているし、漁協の網にもあまりかからないということですが、ここまで来たからには1本はあげたい。しかし翌朝は雨。前日が悪く、モチベーション下がりっぱなしだったので翌朝の釣行はやめました。是非とももう1回は挑戦したいな。
さて、このサクラマスという魚、近年は釣りの対象魚として人気がありますが、この魚が棲息しているということはその川が健全な川だと証明していると言えます。なぜならヤマメの降海型であるこの魚は1,2年を河川で過ごし、半年ほど海洋生活を過ごした後、春に川を上りその年の秋に産卵すると言われています。つまり、川を上流から下流まで行き来出来なければサクラマスが一生をその川で過ごすことが出来ないのです。加治川はこの点からすれば恵まれた川とも言えるのですが、捕獲されるほとんどの魚は放流された魚で、途中の頭首工を上ることが出来ないということです。かつては3枚目の写真のような細い上流の沢でサクラマスが釣れたこともあったそうです。魚道の改良等を要請しているそうですが、加治川の水は農業用水のための利用が多く、これからの課題になっているということでした。

雪代の季節
下流ではサクラマス。とすれば上流はヤマメやイワナが棲む美しい渓であるに違いありません。上流に向けて車を走らせると前方にはまだ雪が残る飯豊連峰が見えてきました。支流の姫田川から三光川、加治川の支流のいくつかの沢を見て回りましたが、まだ日陰には雪が残り、川にはいっぱいの雪代が出ています。こう水が多いと釣りにはなりませんが、小さな沢にも魚が棲息しているとのこと。マニアックな釣り人はこんな場所にまで?というところで釣りをするそうです。連休をあけるころには水位も下がり、水温も上がって魚たちも元気になります。是非とももう一度来たいと思う川がありました。

子供達と釣りの関係

渓流というより里川といった加治川の上流域。民家のすぐ脇をきれいな水が流れているわけですが、それだけ水に関わりがあり、子供達の格好の遊び場、釣り場でした。都会育ちの子供にとっては本当にうらやましいことだとおもいますが、渓流であろうと都会の川であろうと、釣りを通して川を勉強するというのは実にいい方法だと思っています。瀬があって、淵があって、魚が釣れそうなところを探していく。いい川ってどんな川なんだろうと考えながらの遊びだと思っています。
こんな素敵な川、流域の子供達だけのものにしておくのはもったいない。ぜひとも全国各地から水がきどもに体験して欲しい、そんな加治川の春です。


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下流の穏やかな流れ(拡大)

かつてはサクラマスが(拡大)

支流の三光川(拡大)

里川という感じ(拡大)