MIZUKAN
National Association for Local Water Environment Groups
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ヤマメの里の春イワナ
東京ではもう夏日ぎりぎりとなった新年度の始まりの日。多摩川の源流、小菅村の桜はまだ2,3分咲きでした。

2007年4月3日 犬山 清史(全国水環境交流会)





C&R区間上流部は
本格的な渓流釣りになります。


ヤマメの里のイワナくん。


上流部は里川の様相。
源流ブランドのさきがけ
日本中の川を愛する人々にとってイコールここ!、というぐらい「源流」を売りにしていることで有名なのが、そう、小菅村です。奥多摩湖のそのまた奥、東京の西を流れる多摩川の源流にあたるここはもう山梨県。源流なんて山間地、過疎地でしょうなんていうネガティブなイメージを払拭し、源流にはすばらしい自然があり、飲料水の大事な水源地であり、命の源でもあると源流のイメージをアップさせた功績は大きいと思います。とはいえ、この水源の村でも山が荒れ、若年層の流出など抱える問題はたくさんあります。実際大月方面へ抜ける峠道から眺める小菅の山並みには山肌が露出したところや手つかずになってしまった人工林が目立ちます。源流の荒廃は下流に住む人間にとっても重要な問題。危機感を持たずにはいられません。

釣りの世界でも先駆者です
さて、小菅村の中心を流れる小菅川は源流の村のシンボルともいえます。釣り人の間では美しい水にはぐくまれたヤマメが釣れることで全国的に有名な川です。その川を支える村と漁協と小菅の人たちが協力してこそヤマメの里として有名なのかもしれません。
まず、小菅川にはキャッチアンドリリース区間というものがあります。キャッチアンドリリース(以下C&R)という言葉を耳にしたことがあるかかたも多いと思います。簡単に言えば釣った魚を川に戻すということです。釣ったら食べるのが釣りでしょう?という方も多いと思いますが、一方近年の釣り人口の増加で確実に内水面の、特に釣りの対象となるマス類の数は激減しています。小さな魚まで根こそぎ持って行く人がいたり、禁漁期間や区間を守らない人がいたりで、釣れなければ逆に人が集まらなくなり漁協や観光産業にも影響を与えかねません。もちろん生態系に対する影響もしかり。そこで少しでも自然に優しく、釣り人は魚に遊んでもらっていことをわすれずに釣りを楽しもうということで生まれたのがC&Rという発想だと私は考えています。現在日本各地にC&R区間がありますが、小菅川はその先駆けともいえます。魚にダメージを与えないよう、シングルフック(1本針)、バーブレスフック(反しのない針)をルール化し、ルアー、フライ、テンカラの疑似餌釣りのみに限定するなど誰もが釣りを楽しめる川になっています。
また、全国に先駆けてヤマメの養殖に成功したのも小菅村です。渓流の女王とよばれ、釣るのが難しかったヤマメの姿を各地の川で見ることが出来るのも小菅川のおかげと言っていいのかもしれません。放流の功罪ということが言われていますが、放流に頼らざるを得ない現代の河川をめぐる状況においてはヤマメの養殖の成功があってこそ、我々が釣りを楽しめているのです。

さて、小菅川での釣りは
そうはいっても小菅川のヤマメはどれほど美しいのか。釣ってみなければわかりません。早朝4時に出発して6時半に到着。フィッシングビレッジが開くのを待って入漁券800円を購入し新玉川橋下から入渓。瀬と淵が適度に現れて期待できそうな感じです。しかしここはC&R区間。釣られて戻された魚が多いのですから当然魚の警戒心も強いはずです。実際その通りに反応は薄くルアーを追ってくる姿も見られません。そうならば足で稼ぐしかないとぽんぽんと移動していくと水深のある淵が出てきました。白泡の中にシンキングミノーを打ち、ショートトゥイッチで魚にアピールするとルアーの周りをじゃれつく魚の姿が。これはもしや・・・ヒット!したのはやはりイワナでした。サイズもまあまあ。写真を撮ろうにも元気がよくて大変でした。同じポイントでもう1匹イワナが出ました。
その後川を上りましたが残念ながらこの日釣れたのはこのイワナ2匹のみ。ヤマメの里はヤマメに出会うことは出来なかったけど、楽しい釣行となりました。

猿橋ってどんな橋?
小菅村からの帰り道、以前から気になっていた場所に寄ってみることにしました。ラジオの渋滞情報で「猿橋付近」という名前がしばしば出てくる中央道渋滞の名所。地名なのかと思っていたら猿橋という名前の橋があるらしい。
さっそく公園の駐車場にとめて橋を見に行こうと思ったのですがそこは釣り師。目の前には大物が潜んでいそうな桂川が流れています。近所のコンビニで入漁証を仕入れてきたのでウェーダーをはいて早速河原へ。太い流れにルアーを打つと早速チェイスがあります。しかしヒットには至らず。アクセスもいいし、かなりスレているんだろうなあ。しかもその横では子ども達がボンボン石を投げて遊んでいます。これじゃあ釣れないよ。あきらめて上流に向かっていきますが水が濁り気味。途中ですれ違ったエサ師も渋い顔。どんどん上流に向かっていきましたが釣れたのはウグイのみ。最後に大物のチェイスがありましたが見切られて終了としました。
クルマに戻り、ウェーダーを脱いで橋を見に行くことにしました。桜だけでなくヤマブキ、ユキヤナギなど花咲く公園を抜け猿橋に向かう途中から見る川は釣りをしているときとは違って緩やかに流れているように見えます。
さて、猿橋。なんともおもしろい形です。鎌倉時代にはあったらしいのですが起源ははっきりしないらしく、猿が体を支え合って橋を造っていたのを見て考えられたとか、猿が藤蔓を使って渡っていたのを参考にしたとかいろいろな説があるようです。どちらにしろ橋脚のない変わった形状のこの橋、近くに寄ったら見る価値ありだと思います。

<フィッシングデータ>
ロッド:ティムコ トラウターTW53ML
リール:ダイワ ルビアス2004改(+BB)
ライン:バリバス スーパートラウトアドバンスVEP 3lb
ルアー:スミス D−コンタクト

問い合わせ
小菅村漁業協同組合 0428-87-0741
桂川漁業協同組合  0554-63-0083


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桂川(相模川)猿橋付近。


これが猿橋かぁ。