MIZUKAN
National Association for Local Water Environment Groups
http://www.mizukan.or.jp



僕らが旅(釣り)に出る理由〜前編〜
 
11月になり本州の川での鱒族の釣りは出来なくなりました。かの地ではまだ出来るけど、準備して飛行機で行くのはおっくうだし、どうしましょうか。

2007年11月 7日 犬山 清史(全国水環境交流会)



シーズン終盤の秋アマゴ





シラルトロ沼の眺め



細岡のポイントは足場もいい



対岸の倒木周りがポイント



初ヒットの魚、うれしい一匹



湿原に昇る朝日



これはいいサイズです
■終わりの始まり
 「はぁ、今年も渓流釣りは終わりか。寂しくなるなあ。」
そうです。今年もこの季節が来てしまいました。思えば2月の雪の中での岐阜から始まり、全国各地の川に行きました。全体的に見ればそこそこのサイズの魚に出会うことが出来たし、遠征でもボウズはなく、充実したシーズンでした。終盤の広瀬川・名取川水系では美しい秋ヤマメと出会い、ホームグラウンドの西伊豆では鼻曲がりのアマゴでシーズンを締めくくることが出来ました。普通なら満足して禁漁を迎えられるのですがいざ11月になると寂しさがこみ上げてきます。まだ1週間も経っていないのに。早く解禁が来ないかあと釣り雑誌のバックナンバー「解禁特集」を読みあさるのでした。

■そうだ、北海道行こう。
 久しぶりに大学時代の友人と呑むことになりました。そこでの会話、「最近、遠くに行くの面倒だよね。」「そうそう、荷物を鞄に詰めたり、飛行機に乗ったりするが面倒。」いつからそうなってしまったのでしょうか。今シーズンはあまり新しい川を発掘することなく確実に釣れる、大物が釣れる川にしか足を運ばなくなっていた自分に気がつきました。大人になって堅実な人生を歩もうとしているのか、休みをとる分の仕事を片付けなければいけないことを思えば旅なんて行かない方が楽かも。ちょっと待て自分、それではいけない。もっと知らない川に行って新鮮な体験をしなければ。うちに飛行機会社のサイトを見る。空席はあり。どうしようかなと悩みつつ予約ボタンをプチッ。あ〜押しちゃったよ。翌日から3日間、晩秋の北海道で釣り三昧の旅の始まりです。

■初めての道東
 北海道で鱒族を釣るなら道東がいいというのは釣り人の間では常識みたいなものです。しかもサケ・マスの規制が強いものの、ほぼ1年中釣りが出来るのが北海道のいいところです。もちろん11月もOK。サケはもうシーズンが終了し、この時期の狙いはアメマス。本州の人間にはなじみの薄いこの魚ですが、北海道では釣りの対象魚としてはポピュラーです。エゾイワナの降海型の魚ですが海に降りない魚もいるそうです。
 などとネットで情報を仕入れたもののやはり現地での情報が欲しい。釧路空港でレンタカーを借りて、まず市内の釣具店に行きました。一通りポイントや調子のいいルアーを聞き、普段あまり使わないスプーン(湖に落としたスプーンに魚が食いついたのをみて考案されたと言われる)を購入。フィッシャーマンズワーフ近くの食堂でラーメンで腹ごしらえをして一路目指すは釧路湿原です。

■連休、人がいっぱい
 教えてもらったとおり国道を曲がり、ポイントに向かう。細岡駅近くのポイントは駐車場もあり、カヌーの乗り降り場所でもあるためアメマス釣り師、ワカサギ釣り師がいっぱい。とても釣りにはなりません。国道に戻り今度は塘路を目指します。砂利道を走り、橋の前後には車がいっぱい!丹沢より人がいます。しかもみんな釣り師。これじゃあ釣れないなあと少し上流に移動。駐車スペースにはすでに2、3台と車がありますがここにとめて準備開始。目の前のポイントにはすでに釣り人がいますが反応はないようです。
 と、ここであることに気がつきました。長靴です。見かける釣り人の多くはウェーダー(胴長)ではなく、長靴で釣りをしています。どうも湿原では足場が高いため、水に入って釣りにする必要がないため長靴で十分なようです。しかし私はウェーダーしかないためいつもの格好で釣り開始。木をかき分けてポイントを探します。

■川は蛇行している、当たり前に
 確かに足場が高いのですが所々に降りるところがあり、ルアーが投げやすいのでそうしたポイントを選んで入ります。しかしどのポイントも足跡たっぷりで、魚にはかなりプレッシャーがかかっているでしょう。これは厳しいぞ・・・、不安とともに勧められた派手なカラーのスプーンをキャストするも反応はなし。やっぱりダメか。次のポイントは蛇行部の外側、倒木が入っていかにもアメマスがつきそうなポイント。湿原の流れは緩そうに見えますが、蛇行部ではかなり深くえぐれていて流速もあります。どうもスプーンは使いにくいのでいつも使っているシンキングミノー(魚の形をしたルアー)を対岸に向かってキャスト。ある程度沈めて引いてくるとルアーをひったくるような引き。来た!濁った水の中から現れたのは35センチのアメマス、今回の本命です。ほっとしたのもつかの間、同じポイントからもっと大きなアメマスが出ました。すごい魚影です。その後もポツポツと魚の反応があり、初日にしては十分楽しんで終了しました。東京より経度で東に位置しているので3時前にはもう夕方の様相。早めに切り上げないと真っ暗になってしまいます。この日わかったのは魚は直線区間にはいないということ。湿原では川は自由に蛇行していて、魚がつくのはこうしたポイント。難しいことは何もなく、直線区間は飛ばして蛇行部で釣ればいい。セオリー通りの釣りとなりました。

■平日なら誰もいない
 朝の河原は霜が降りています。二日目は前日終了したところから上流を目指しました。片付けている時にあった男性がポイントを教えてくれました。川が二つに分かれているので支流に沿って上がり、橋を渡って本流に戻ります。ここは昨日のポイントより人が入りにくいと思うのですが足跡はたっぷり。二時間ほど釣り上がってみましたがレギュラーサイズ(といっても30cm以上ですが)数匹のみ。仕方ないので戻って昨日のポイントに入ると大物にルアーごと持って行かれてしまいました。シングル・バーブレスフックだったので口から外れてくれることを祈っていますが、魚のいる場所、いない場所がはっきりと分かれているような気がしました。
 残念ながら湿原での釣りはアメマスのみでイトウには出会えず。それでも十分満足でした。でもやっぱり流れのあるところで釣りたい。そこでもっと上流、磯分内方面を目指すことにしました。(後編に続く)

<フィッシングデータ>
ロッド:テンリュウ シェリーCR80M
リール:ダイワ セルテート2500R カスタム+RCS2508スプール
ライン:バリバス スーパートラウトアドバンス 8lb
ルアー:スミス Dコンタクト85、バスデイ シュガーディープショートビル85F、ジップベイツ リッジディープ90F、アングラーズリパブリック アレキサンドラ83S


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