MIZUKAN
National Association for Local Water Environment Groups
http://www.mizukan.or.jp




小川の中から枝をひっぱり出す。英国女性は力持ち?

<全国水環境交流会通信 from U.K 第3号>
5月31日(日)
 Hollybush主催のHabitat Managementに参加しました。場所はLeedsから車で30分ほどのEast KeswickというまちのNature Reserve。ここはEast Keswick Wildlife Trustが所有する土地で(日本で言う財団とは多少意味合いが異なる。公共機関ではなく、独立している)、その管理はHollybushが行っています。委託内容など詳しくは聞いていませんが、かなり頻繁にやっているらしい。というのも、今日もそうでしたが、この土地の端を小川が流れており、ヤナギの枝が枯れたり、折れたりして塞いでしまうことがあるというのです。ときには洪水(というほどでもないが)になることもあるということです。今年は記録的に雨が少ない5月だそうですが、それでもかなりの量の枝とゴミを片付けました。ゴミはほとんどなく、たまにビンやビニールが落ちている程度。日本だったら木の枝よりもゴミのほうが多いに違いないでしょう。内容は川の中で流れを塞いでいる枝を陸にあげたり、水面にかかっている枝をノコギリで切ったりする(押して切る。しかもノコギリがでかい)単純なものでした。午前中作業をし、昼食、そして午後の作業と参加者13人(うち女性3人、職員2人を含む)でほぼ1日がかりでした。メンバーは学生や主婦などで、みんな真剣にやっているのが印象的でした。道具(長靴やノコギリ)などは当然貸してくれました。
 今日の作業を見て思ったことですが、やっていること自体は日本の市民団体がやっていること、たとえば引地川とか、とさほど違いはないということです。ただ、大きな違いは川自体が「薄暗い」ということです。つまり、ここに植えられているヤナギなどは当然自然に生えているもので、日本の市民参加でやっている川はやけに明るい川でやっている。これだけのいい川ならみんな一生懸命やるというものでしょう。このNature Reserveの広さや委託内容などについてはこれから調査予定です。

〈全国水環境交流会 from U.K. 第4号〉
 肌寒い日が続きますがお元気でしょうか。日本は暑いって?こちらは朝晩かなり寒く、ほとんど毎日のように雨が降っています。ご存じのようにイギリスの天気は変わりやすく、この天気といかにうまくつきあうかが楽しみの一つかも知れません。ですから、少しぐらいの雨でもあまり傘はさしていません。平気な顔で歩いています。イギリス人は、若い人たちはそうでもありませんが、挨拶に天気のネタを欠かしません。バス停で待っている見知らぬ人に天気のネタで話を持ちかければ友達になれるとか。(もし挑戦しても私は責任をとりません。)ちなみに天気予報で曇りのち雨時々晴れ所によっては雷(記号は雲と太陽と雨マーク////)なんていうのはざらです。
この週末2つのイベントに参加しましたので報告したいと思います。
6月13日(土)
 Yorkshire Wildlife Trust主催のConference "Water for Wildlife"に参加しました。会場はバスで30分ほど、隣町のUniversity of Bradford。会場に着いて、お金を払って(5ポンド:約1200円)名札をもらうところまでは同じですが、会が始まるまでコーヒーでも飲んで待っていてくださいということなので、早速ラウンジに行くとコーヒー、紅茶はもちろん、お菓子も用意されています。昼食時には同じ場所にサンドウィッチ、肉類、フルーツ、ケーキも用意されて、5ポンドを払う価値は十分にありました。(何し行ったのかわからない)また、会の終了後にもコーヒータイムがありました。
 今日のテーマ設定のせいもあると思いますが、「川とまちづくり」などというものはあまりなく、水質や生き物を扱った話が中心でした。Yorkshire地方の川にはカワウソが生息しており、パネル展示もありました。参加者は50人ほどで、どちらかというと年齢層は高めです。会議の中身は日本で議論されているようなテーマと似通っていますが、「家畜が河川環境(水質以外にも)に及ぼす影響」など興味深いテーマもあり、「Wildlife Pond(日本で言うトンボ池みたいなもの)のつくりかた」という報告もあり、なかなか楽しいものでした。イギリストンボ協会なんていうのもあるらしく、こちらにも似たような人がいるもんだと思いました。タイトルだけ見てもわかりにくいかと思いますが、今回のプログラムです。

Yorkshire Wildlife Trust
Water for Wildlife Conference
Saturday, 13 June 1998
Program
9.30_10.00
Participants Arrive and Register
Coffee Available
10.00
Introduction to the Conference, arrangements, etc. - John MacArthur
Plenary Session: Contextual Matters
Let's Start with the soil - Anne Sanson
Making the Rain Last Longer - Peter Bowler
Could Water Resources be Handled in a More Sustainable Way? - Mark Kelly
Water Resources Allocation Planning, Conservation and Demand Management in Yorkshire
12.15
Discussion of issues
12.30 (Lunch 13.00_13.45)
Parallel Session
1. Groundwater
Threats to Groundwater Resources in Yorkshire - Simon Bottrell
Valerie Holt Doncaster Groundwater Modeling - Robert Cunningham
Internal Drainage Boards - Land Drainage and Conservation Duties
2. Pollution and Rivers
How Much Acid can Wildlife Stand - Tom Chadwick
Upper Wharfedale 'Best Practice' Project Opportunities for communities and Environment in Wharfedale - Liz Chalk
Otters: Water Quality and the food Chain - Sylvia Jay
3. Wildlife Oriented Projects
Design and Construction of Water Quality Management Schemes(Potteric Carr Nature Reserve) - Roger Mitchell
Creating a Wildlife Pond - Patrick Crowley
'Don't Clear It Out!' Some Thoughts on Pond Management
15.00
Plenary Session : Some Local Authority Initiatives
Old Denaby Wetland - Saved, Lost, then Saved Again! - Martin Nowacki
Huddersfield Riverside Project, Reviving the River Colne
15.30
Report from Case Study Session
Final Discussion
16.00
Conference Ends -Tea/Coffee Available

6月14日(日)
 今日も朝から天気が悪いのですが、Groundwork(GW)主催のCircular Walkに参加しました。参加者は私の他GWの職員、30代の女性、グランドワークでボランティアをしていて最近就職したというMartin。彼の父親はコイ(錦鯉)が好きで、日本に行ったことがあるといっていました。GWでは学校を卒業しても就職できない若者に職探しの手助けのために環境関係のボランティアとして働く場を与えていますが、彼はそこで半年間働いた後、つい最近からEducation Officerとして働きはじめたそうです。とはいってもイギリスでの失業率は高く、ちゃんと就職できた彼は”ラッキーだった”と言っていました。
 日本だったら確実に中止となる大雨でしたが、どろどろの道を歩きました。イギリス人にとって雨の中を歩くことなど何の抵抗もないようで、少しぐらいの雨なら傘をさしている人をほとんど見ません。当然今日はカッパを着ていますが、靴の中はブカブカになってしまいました。面倒くさかったので帰ってきて靴は洗濯機にぶち込みました。当然というかうっかりというか色がすっかり色が抜けてしまいました。
今日行ったThe Lower Aire Valleyは、その名の通り、寮の近くを流れるAire川の下流にあたり、最近大きな改修が行われたところです。というのも洪水で堤防が壊れ、かなりの水が出ました。沿川には採掘が終わった後の炭坑を利用し、博物館などがあるWater Parkを建設する予定になっています。言われてみれば堤防はまだ新しいし、旧河道のあとがところどころに見られます。もともと一体が湿地帯なので沼も多く見られます。隣を流れるAire&Calder Navigation(運河)も同時に改修され、新しいマリーナも出来ています。本当に天気は悪く、まともに写真を取れる状態ではなかったのでまた行く必要がありそうです。かなりのビックプロジェクトであることは確かで、市民団体の動きがあったのか調べてみたいと思っています。

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こんな太い木も手で切ります。

会議の様子。日本と同じです。

晴れた日のAire川下流。